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2012年 03月 12日 ( 1 )   

関泰祐さんのエッセイ集『秋窓譜』   

 古書店で、ドイツ文学者・関泰祐さんのエッセイ集『秋窓譜』(1977.5)をみつけ、ためらうほどの金額でもなかったので迷うことなく、落手しました。戦前の訳ですが岩波文庫のシュトルム『みずうみ』やハイゼ『片意地娘』、戦後のメーリケ『旅の日のモーツァルト』(河出文庫)など、なつかしく思い出される方もおありではないでしょうか。(今調べたら、『みずうみ』など現役本のようですね。)

 ふと目についた「山茶花(さざんか)」という文章を書き写しておきます。

 “白、紅、淡紅、絞りなど、山茶花の色もとりどりであるが、わが家の山茶花は、紅と淡紅とである。一般に冬の花は、他の季節の花とはちがって、内部からの澄んだ輝きのようなものがあるが、山茶花はその代表的なものだろう。
 今まで澄明に華やいでいた花が、ふと気がつくと、風もないのに散ったりしている――さりげないふうに。ぼくはそのそばに立って、やはりさりげないふうにそれを見ている――冬麗の或る日の庭に。”



 先週土曜の三島霜川を訪ねる東京街歩き(駒込・池袋)は、近日中に。

by kaguragawa | 2012-03-12 23:47 | Trackback | Comments(0)