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一月九日   

 単なる偶然ではあるが、きのう1月9日に、「一月九日」の語をふくむ短歌に出あった。
 藻谷六郎(銀河)の「洛中寒雨」という20歌の自撰歌群より〔『葦附自撰歌集』(葦附社/昭和8(1933).11)所収〕

   門並めてしめ飾りせる京の雨にぬれつついそげ一月九日

   小半時ひまをぬすみて芋ぼうにひるのさけくむ窓の月ほのか

   あわただしひと日のみ来て大阪の宵の恵比須に逢へりけむかも

 二十歌の中には甥・藻谷小一郎に宛てた歌もある。

   転向のちかひやぶるな恙なく晴れて逢はむ日ひた待つものを


〔追記〕
 web上の情報によれば;
 「京料理:いもぼう」とは、海老芋(えびいも)と棒鱈(ぼうだら)を甘辛く炊き合わせたもの。素朴で滋味豊かな味わいが人々に親しまれ、京ではすっかりお馴染みの名物料理。鰹と昆布のダシに棒鱈の旨味が溶けだし、海老芋の芯までしっかりと染み込んで実に美味しい。
青蓮院の宮様が九州から持ち帰られた唐芋(とうのいも)を、初代当主(=円山公園内の平野家)が京の地で育てたのが海老芋の始まり。これを北海道産の棒鱈と一緒に炊いたところ、非常に相性がよく、"いもぼう"として有名になった。」とのこと。
 これって「北前船文化」の一産物?。

by kaguragawa | 2015-01-10 17:52 | Trackback | Comments(0)

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