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旧南嶋商行本店(現、牧田組本社)   

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 8月1日に紹介した南嶋間作の南嶋商行本店〔現:牧田組本社/富山県射水市庄西町1丁目〕

 下記は、牧田組のHP〔http://www.makita-gr.com/mg/〕から;

 牧田組の本社屋は、北前船時代から日本海側有数の海運業者であった南島商行の社屋を、第一次世界大戦後の不景気で大正11年に整理されたのを機会に、牧田與四郎が買い取ったものです。
 建築年は大正4年とも6年とも伝えられ、設計者は不詳です。高岡市にある富山銀行本店と同様、煉瓦造擬ルネサンス・スタイルです。真正の煉瓦造ではなく、木骨構造に煉瓦を貼ってあります。デザインとしては、基部をルスティカ風石貼とし、こげ茶色の煉瓦を貼りマンサード(腰折れ)屋根を架けています。建物角に積み込んだコーナーストーン、窓上下のまぐさ窓台など白御影石を貼った様式的装飾や、二階壁面上部に走る2本の白いパンドコースが全体的に切れのよい意匠となっています。玄関部は大正時代らしくモダンな表現で、正面屋根上のゲーブルの形も自由な扱いですが、全体的に様式としての要は押さえてあり、東京からイギリス人設計士を呼んだという伝えの信憑性を高めています。当時は「新湊のロンドン」と呼ばれていたそうです。

by kaguragawa | 2013-09-28 14:18 | 街歩き/たてもの | Trackback | Comments(2)

Commented by さと at 2013-09-30 21:27 x
お久しぶりです。素敵な建物ですね。
屋根がマンサードなのですね、さすがに雪国富山。
私の北海道の故郷も豪雪地帯だったので、マンサード屋根がいたるところにありました。最も炭鉱住宅、こんな素敵な建物ではありませんでしたが、もうすっかり取り壊されています。
北前船時代の栄華象徴でしょうか。
Commented by kaguragawa at 2013-10-01 23:37
あっなるほど。雪国だから・・・。それはそうと秋らしい季節になってきましたね。
北前船の繁栄と近代の伏木港をどういう関係でとらえるか、かなり難しいところですね。伏木に藤井能三という人物がいて放置すれば衰退していったであろう伏木港の近代化を身命をかけて遂行していきます。この藤井能三と同期の堀田善右衛門が作家堀田善衛の祖父です。南嶋間作は次世代の人ですが、新伏木港の築港工事の着工すら見ずに、早世しています(1899〔明32〕年)。
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