谷口貴都さんの三回忌の日に
2013年 09月 07日
本稿はこれら明法寮で学んだ人々、中でも磯部四郎、栗塚省吾、加太邦憲、井上正一、宮城浩蔵らの生き方を通して我国における近代法学の形成をたどることを目的としている。彼らは明法寮でブスケ、ボアソナードから法学を学んだ後、フランスに留学して本格的に法学、政治、経済等の近代的学問を学び取り、帰国後はそれを礎に日本の近代化に尽力した人々であった。これらの人々はこれまで講学で取り上げられることが少なかったが、日本の近代法学黎明期を築いた人々として忘れてはならない存在である。
大きな意気込みをもって勤務先の大学紀要に書きはじめられた「近代法学黎明期を歩んだ人々」の像は、描き終わられることはありませんでした。きっと谷口貴都さんの遺志を継いでこうした若き志の明治人の正姿をかっちりと掘り起こし提示してくださる研究者の方が出てこられること期待大です。
by kaguragawa | 2013-09-07 23:40 | Trackback | Comments(7)
富山県への旅がよき旅であることをお祈りしています。
法形成の歴史をたんねんに跡付けようとする試みがほんとうに必要な時代になってきていることを感じます。むらさんの思いにふれて、谷口先生が地道に追いかけておられたこと、出発点にしたいと、今あらためて思っています。
先生の最後のテーマだった磯部四郎の研究、来年は私なり一歩進めたいと思っています。Mさんもよいお年を。