季節を告げる花――“くらたに菊”(2)   

 先週作った「wanted!くらたに菊」。指名手配書です。身近にいる植物に詳しい人、とりわけ植物民俗学のようなものに造詣の深い方に教えを請おうと思って、つくったものです。これに夢二のくらたに菊のスケッチと石川・富山の県境の山筋谷筋のわかる地図を添えようと思っています。
 参考までに、ここにも掲載しておきます。

 《ク ラ タ ニ 菊》について

 クラタニ菊がどんな花なのか。知りたいと思っています。(「クラタニギク」は標準和名のなかには見あたりません。)

 この花の名は、
 竹久夢二が、1917(大正7)年の9月から10月にかけて石川県の湯涌温泉に滞在していた頃の日記に登場します。
1.夢二の日記には、
  “「「くらたに菊」がついたさかい、さむくなるって言いますぞいに」
  ひなびた しおらしい花である。
〔1917.10.13項〕”
という具合に、地元の言い伝えとともに、この2行のみ記録されています。

2.10年後に書かれた「出帆」という夢二の自伝的小説の湯涌の思い出の部分に「クラタンキク」としてスケッチ風の線画が残されています。
(残念ながら、色はつけられていません。この絵が、1917年に描かれたものなのか、1927年に思い出して描かれたものなのか、はわかりません。)

 推測するに、「クラタニ菊(クラタン菊)」は、おそらく石川県東部の山間から富山県西部の山間で使われていた呼び名(地方名)だと思われます。
「倉谷」は、犀川上流の谷間の地名ですが、かつてここには鉱山もあり倉谷集落はかなり栄えた集落だったようです(現在、廃村)。
 「クラタニ菊」は、単に群生地?の地名を冠した(その地だけに見られる)花の名というよりは、言い伝えが残されていることも考えると、その人里離れた山里の歴史的なものを背負った名とも考えられます。(名の由来については、まったく別の可能性もありますが・・・)

 この花が、その名とともに消滅してしまったものか、そうでないならば現在の標準和名のどの植物にあたるのか、知りたく思っています。

 ご存じのことがあれば、お教示くださいませ。よろしくお願いいたします。

[PR]

by kaguragawa | 2012-07-24 01:30 | Trackback | Comments(0)

トラックバックURL : https://kaguragawa.exblog.jp/tb/18433731
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。

<< 季節を告げる花――“くらたに菊... 本位田準一さんのことですが・・・ >>