「さわやかな読後感」と、紀田さん   

 黒岩比佐子さんのブログ「古書の森日記」に友人の方による代筆の病状報告が掲載されている。胸つぶるる思いである。

 一方、今朝の日本経済新聞にその黒岩さんの『パンとペン――社会主義者・堺利彦と「売文社」の闘い』の紀田順一郎氏の書評が載っている。その最後の部分を書き写してしておきたい。

 “戦前の思想運動史は複雑で、とかく肩がこるものだが、重厚なテーマを軽妙に、小さな記事を大きな発見に結びつける手法が、堺利彦という人物を、生き生きと蘇らせることに成功し、さわやかな読後感を残す。”

 この「さわやかな読後感」という、思いのこもった評言に救われる思いがする。
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by kaguragawa | 2010-11-07 13:25 | Trackback | Comments(7)

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Commented by ろこ at 2010-11-07 23:18 x
かぐら川さん、こんにちは。
紀田順一郎氏の「さわやかな読後感」という表現は新鮮な視点を感じます。わかりやすく丁寧な黒岩さんの文章の運びは「重厚なテーマを軽妙に」という表現にぴったりです。堺利彦の人間性に読者も読みながら惹き込まれてさわやかでした。素晴らしい書評で嬉しいですね。
黒岩さんに是非この書評をごらん頂きたいです。
Commented by suiryutei at 2010-11-08 20:09
こんばんは。
黒岩比佐子さん、まだお若い方なんですね。いま初めて彼女のブログをみました。何といっていいか、言葉が出てこないです。
Commented by kaguragawa at 2010-11-09 01:06
ろこさん、酔流亭さん、コメント有り難うございます。

余談ですが、黒岩さんのブログを知ったのは、3年前「三島霜川」の検索でひっかったページを片っ端からのぞいていたときでした。いわば、黒岩さんとの出会いは、霜川探索の余徳だったわけです。
黒岩さんのブログで霜川情報もいくつかもらい、そんなわけで、霜川もちょっと登場する『編集者 国木田独歩の時代』の書評を書きますと――この本、国文学者からのまっとうな評価が少なかったことへの義憤?もあって――ご本人さんにお約束もしたのですが、いまだに荷が重たくて果してない始末です。
『パンとペン』、こんどは成田龍一さんと言うれっきとした?歴史学者の書評が出て、ほっとしました。
Commented by kaguragawa at 2010-11-09 01:15
酔流亭さんへ。大事なこと書き忘れました。
黒岩さんが聞き役となってできあがった岩波新書、むのたけじ『戦争絶滅へ、人間復活へー93歳・ジャーナリストの発言』(2008)、機会があればぜひお読みください。
Commented by suiryutei at 2010-11-10 10:18
かぐら川さん、おはようございます。
承知しました。
Commented by tiaokumura at 2010-11-10 18:46
ご無沙汰いたしております。奥村です。
先日はバッジをいただきありがとうございました。早くに御礼をと思いつつ遅くなり申し訳ございません。
富山はめっきり寒くなりました。ご自愛を。
PS『堺利彦伝』、ようやく届き少し読んでいます。
Commented by かぐら川 at 2010-11-10 22:49 x
奥村先生、こちらこそ、すみません。ご連絡をしようと思いながら、日が経ってしまいました。あのバッジは黒岩さんの講演会の会場で記念にもとめたものです。何色かあったのですが(へちまの色の黄色が本命でしょうか)、私の方にはうすい緑色のものを残しました。
『パンとペン』、重版の運びだそうです。

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