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06/13/2003〔「時計台の鐘」〕   

・東京の6月10日は、午前中、新宿区百人町の俳句文学館に。午後からある会合に出席、その懇親会で村井靖児先生にお会いしました。村井先生は、音楽療法の分野で著名な方。どうしてもお聞きしたいことがあったので、失礼も省みずかつ蛮勇を奮ってお声をかけました。専門分野のことかなと思われたところに意外な話の切り出しに、柔和なお顔を和らげつつも「あっそうですが、でもどうしてそれを?」と聞かれて、そのわけを軽くご説明しました。

・村井靖児先生は、村井満寿さんのご子息。その村井満寿さんは、札幌の時計台を詠った「時計台の鐘」の作詞作曲者・高階哲夫のもと奥様で、この歌を録音し歌い広められた方でもあります。後に離婚され村井姓になられたのですが、亡くなられるまで札幌で音楽活動をなさっていたそうです。
村井先生は、ひょんなところで変なやつが母親の名前を持ち出したのでびっくりされたようでした。が、私が高階と同郷の富山の出身で「時計台の鐘」が大好きな曲だとお話しすると、姿勢をあらためて話を聞いてくださいました。クラリネット奏者村井祐児さんのお名前もお出ししたら「弟ですよ」と、いっそう驚かれて、しばらくの間でしたが立ち話で、お母様の思い出話や、時計台のお話をお伺いすることができました。なお、生前の高階哲夫(1945.4.17歿)とはご面識はないとのことでした(当時9歳?)。
ちょっと素敵な楽しいひとときでした。

・今調べると;
村井靖児先生は、1936年のお生まれでした。
http://www.seitoku.ac.jp/daigaku/music/profiles/muraiy.html
お父さんの村井武雄氏は、有名なバリトン歌手。今日初めて知ったことながら、別名(芸名)澄川久、日本の最初の腹話術師としても有名な方でした!。
[追記]またしても読み過ごしでした。下記の本に、“村井は昭和七年の第一回音楽コンクール(現在の日本音楽コンクール)声楽部門で最優秀を取ったバリトン歌手で、日本で初めて腹話術をものにして映画館などで演じ、パリのムーラン・ルージュの舞台にも立った多才な人である。”とあります。

※歌曲「時計台の鐘」については、前川公美夫『響け「時計台の鐘」』(亜璃西社/2001.10)
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by kaguragawa | 2003-06-13 06:39 | Trackback | Comments(0)

06/12/2003〔我が越中から神保町へ〕   

・きのう午後からは久しぶりに、神田の古書街に足を運びました。正確に数えていませんが、もしかしたら20年に近いブランクがあるかもしれません。本好きなあなたが?と言われそうですが、あそこは足を踏み入れるのがこわい!?。

ところで、いろんなところに、そして何度も書いたことながら神保町、もともとは我が越中在住の戦国武将・神保氏にちなむ町名ながら富山県はPR不足?で、このこと県内の本好き仲間でも知らない人が多い。近日中にこの場でも神保氏には再登場してもらうこととにしました。
そういえば、神保町にある岩波ホール。ここの総支配人を長年勤めてこられた高野悦子さんも富山県出身でした(*)。と、書きながらこれも20年近く前に聴いた高野さんの衝撃的な講演を思い出しています。
http://www.iwanami-hall.com/

*正確には、ご両親が富山県出身。氏自身は、旧満州のお生まれ(1929.5.29~)。1945(S20).5、富山に疎開。3年間を富山で過ごされた。

そうそう、最初にはいった書店に、境忠一『評伝宮沢賢治』が!。9000円の値札にそのまま棚に返しました(笑)。思いがけぬ本も見付け、少し散財いたしました。古書街専用のひものついた紙袋、薄そうなのですが数キロの重みに耐えるなかなかのすぐれもの、これには感心。

詳細な報告は、後日。

〔2013.2.15:追記〕
 高野悦子さんの名前を検索して、書いた本人がすっかり忘れていたこの記事を見つけてくださった方がおられたようで、ありがたく思います。
 高野悦子さんは、報道によると、今月9日(2013.02.09)午後2時41分に亡くなられたということです。

 北日本新聞の記事によると;
「終戦前の45年5月に父の郷里の桜井町に(現黒部市)に引き揚げ、魚津高等女学校を卒業した。日本女子大を経て東宝に勤務した後、映画監督を志してパリ高等映画学院に留学。68年、岩波ホール(東京・神田)の創設に伴い、総支配人に就任した。」
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by kaguragawa | 2003-06-12 07:37 | Trackback | Comments(0)

06/12/2003〔10数年ぶりの神田古書街〕   

・たった今(24時少し前)、東京より帰ってきました。きのうの朝早くでかけたので二日ぶり?。

・昨晩ニュースで再認識したことば〔バッファーゾーン〕
「世界自然遺産」の候補地の一つである宮崎県綾町の照葉樹林の一部に九州電力が鉄塔を建てるという。電力会社側は、鉄塔を建てるのは「バッファーゾーン」であるから構わないと言う。
この「バッファー」については、日をあらためてとりあげてみたい。
http://bunkahonpo.or.jp/aya/index_jpn.htm
http://www.miyazaki-nw.or.jp/ayatown/syouyou.html

・東京の報告も、日をあらためて。
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by kaguragawa | 2003-06-12 07:36 | Trackback | Comments(0)

06/10/2003〔「現代ズーズー弁考」〕   

・「立ち上げる」で好評だった《言語文化にもの申す》のコーナー。[←ウソ]

・耳障りな「さ/よ/だ」。
アメリカのスポーツ選手、若者へのインタビューでは、決まって語尾が「さ/よ/だ」になるのだ。これが一回のインタビューに二度も三度も頻発するのだからたまらない。これは民放(*)にかぎらない、NHKもそうである。どうしてこんなことが起こるのだろうか?。「ヤンキーことば」を日本語に置き換えたつもりなのだろうか。「××さ」「××したんだ」「××したんだよ」これが延々と続く。
東北出身者といえば、決まって「ズーズー弁?」をしゃべらせた、かつての言語感覚とその差いくばく!。

私がアナウンサー(ナレーター)ならこんな原稿、恥ずかしくて脚下しますね。「ヤンキーと言うと、いつもこんな言い回しなのさ。いつものことなんだ。日本語に直すやつらの感覚うたがうよ。なにもわかちゃいないのさ。おれしゃべらないよ。」

・どうして普通の若者ことばにできないのか、猛省をうながしたいところである。

*民放=民間放送。今の時代、この「民間」ということば、時代の最先端を行っている?業界の方々、どういう感覚で使っておられるのか一度あらたまっておうかがいしてみたいと思っているのですが・・・。
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by kaguragawa | 2003-06-10 06:44 | Trackback | Comments(0)

06/09/2003〔『テレマックの冒険』(2)〕   

・あのトロイ遺跡の発掘で有名なシュリーマンに『シナと日本』という著書があるのをご存じでしょうか(*)。少年の日の夢を実現すべく貿易商の仕事をやめ(41歳)、発掘にとりかかる前におこなった世界旅行の産物である。

実はドイツ人シュリーマンが日本(幕末)を訪れたことは、有名な自伝?『古代への情熱』のなかにも書いてあるのですが、私は読み過ごしていたのでした。この『古代への情熱』、青年期のシュリーマンが丁稚仕事の傍ら、語学の勉強(外国語の習得)にかけたひたむきな努力と工夫のくだりは印象深く覚えていたのですが・・・。
シュリーマンの名の懐かしさに久しぶりに私は、『古代への情熱』をひっぱりだして読み進んでいって、あることにびっくりしたのです。まずは岩波文庫(村田数之亮訳)の引用から。

「私は異常な熱心をもって英語の学習に専心したが、このとき、私はあらゆる言語の習得を容易にする一方法を発見した。」
「非常に多く音読すること、決して翻訳しないこと、毎日一時間あてること、つねに興味ある対象について作文を書くこと、これを教師の指導によって訂正すること、毎日直されたものを暗記して、つぎの時間に暗誦することである。」「私はあらゆる瞬間を勉学のために利用した。まったく時を盗んだのである。」
こうしてシュリーマンは、ウォルター・スコットの『アイヴァンホー』などを暗記し、半年で「英語の基礎的知識をものにした」のである。
「つぎに私は同じ方法をフランス語の勉強にも応用して、つぎの6か月でそれに熟達した。」

・ながながと引用しましたが、このときシュリーマンがフランス語で暗記したのがフェヌロンの『テレマックの冒険』とサン・ピエールの『ポールとヴィルジニー』だったのです。
さらにロシア語を習得した際、適当なロシア語テキストにも教師にも恵まれなかったため、彼はこの『テレマックの冒険』のロシア語訳を暗記したのである。さらに驚くべきことに自分の暗記したロシア語の「聞き手として」貧しいユダヤ人を週4フランで雇って!。

・ルソーの『エミール』で知り、読んでみたいと探していた『テレマックの冒険』。なんと二十数年前に、『古代への情熱』の中で何度も目にしていたはずなのです・・・。読み過ごしと忘却!!。

※『シュリーマン旅行記清国・日本』(講談社学術文庫/石井和子訳/1998.4)
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by kaguragawa | 2003-06-09 06:42 | Trackback | Comments(0)

06/08/2003〔父の日の定番から〕   

・父の日の定番?〔甚平〕~〔しじら織り〕~〔海部花〕
父の日が近くなったせいで、「甚平」「作務衣」がチラシにあふれていますね。「甚兵衛羽織」というのが起源らしいのですが、今フォローする余裕がありません。むしろ、いつごろからこれが家庭用ファッション?として着られるようになったのでしょうか、その方が興味があります。
ところで、こんなかわいい女の子の甚平もありました。
http://www3.coara.or.jp/~tic/1doll/27doll/277.html
メモ〔半袖〕→谷崎潤一郎「半袖ものがたり」
〔ジンベイザメ〕http://www.fis-net.co.jp/topic/fishname/jinbei.html

・もっと興味のあるのは「甚平」に添えられた「しじら織り」ということば。
これもnet上で調べただけでもたくさんの情報があるのですが、語源はもとより今一つカチッとしたところが見えてきません。
あるサイトの中から“しじら織りは、縦糸と経糸の張力差を利用して織りあげ、「ちじみ」に仕上げてあり、「しぼ」と呼ばれる凹凸があるのが特徴です。肌ざわりがよく軽くて涼しい織物で、夏の浴衣、甚平などによく利用されています。”を引用しておきます。それより「阿波しじら」にちなんで海部花さんのことを知りました。
http://www.topics.or.jp/nie/2000nie/0821senjin.html
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by kaguragawa | 2003-06-08 06:35 | Trackback | Comments(0)

06/07/2003〔小Rンxsさんの「箸やすめ」〕   

・ほんとは意味を知らなかったことば〔箸休め〕
耳にしたことはあっても、はっきりとした意味や使われ方を知らなかったり、誤解したままのことばは結構あると思う、私の場合。
「箸休めに、***をどうぞ」など言われ、「あっ、どうも」などと数十年間、受け答えして、箸をおいてきたわけである(笑)。
net上の「大辞林」によると
「食事の間に、味や気分を変えるためにつまむ、ちょっとしたおかずや珍味など。」とのこと。

・この「箸休め」は、小Rンxsさんのメモリアル句日記“一日溢句 孤麟句棲”↓の6/5の文章から。
http://www3.diary.ne.jp/user/324756/
6/3の「紫陽花は自分に足りない色を補ってくれる。目からじわっと心に浸透してくるようだ。」には、心が動かされました。

・「箸休め」については、京都の吉兆のホームページから↓
http://www.kitcho.com/kyoto/kokoroe/hasiyasume.htm
“献立の折り返し点”とのこと、なるほど。
吉兆のホームページは、ゆっくり読み直したいと思っています。
http://www.kitcho.com/kyoto/
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by kaguragawa | 2003-06-07 06:40 | Trackback | Comments(0)

06/06/2003:「ことばの独占」という暴挙   

しまった先を越された!。読売新聞に負けてしまった!?。
実は昨日、「商標登録」の話を書こうと思いつつ準備ができず、「東京特許許可局」から「活舌」に話をずらしてしまったのですが、書こうと思っていたそのままのことが、“実話として”読売新聞の一面に出ていて驚きました(他紙未確認)。
私の[読売]へのしょーもない敗北感は、どうでもいい。記事を読むと、それは[角川]に対するかなりの怒りに変ってしまいました。
「商標登録」というと会社のマーク、ロゴ、商品名を他者に使われないように登録しておく制度と漠然と考えられているが、商品名の形で“ことばを登録”しておくことができるのである。

私は《めぐり逢うことばたち》を、和菓子の商品名として使おうと思い立ち、特許庁に(特許許可局にではない)商標登録の申請をする。おそらく今までにそんな出願はされたことがないであろうから、審査後、OKが出る。以後、私は《めぐり逢うことばたち》というお菓子の出現に異議申し立てができるという仕組みである。つまり、商品名という限られた範囲においてであれ「ことばの独占」が、めでたく国の力で認められることとなるのである。(ちなみに費用は約20万円)
問題はここからだ。記事をそのまま引用します。

・“「角川書店」などの持株会社「角川ホールディングス」が、非営利活動団体を指す「NPO」と「ボランティア」という言葉を商標登録していたことが分かった。角川側は二つの言葉を商標として独占的に使用できることになるため、NPO関係者「我々の定期刊行物に『NPO』が使えなくなると」と猛反発している。」”

・こうした社会の基本語ともいえることばへの、ことばの会社「角川」の、≪ことばの独占≫に私も猛反発したい。

※どういうことばが商標登録されているかは、簡単に検索できます。↓
http://www2.ipdl.jpo.go.jp/beginner_tm/TM_AREA.cgi?1054830602470
「ボランティア」と入力してみてください。
《商標出願2002-002676 ボランティア》が、角川のもので、net上ではまだ出願中の形になっていますが、新聞によれば「今年3月に認められた」とあります。
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by kaguragawa | 2003-06-06 06:35 | Trackback | Comments(0)