ルソー「わが生涯の悲惨の慰め」
2011年 03月 21日
■2004/11/30 (火) 「わが生涯の悲惨の慰め」
音楽を“生涯の悲惨の慰め”としていたルソーの残した歌曲を、死後集めたのが、「わが生涯の悲惨の慰め」《Les Consolations des Miseres de Ma Vie, ou Recueil d'Airs romances et Duos. 》〔1781〕である。
*アルフレッド・コルトーが所蔵していたこの楽曲集の書影をweb上で見つけました。(右/注1 )
(あのコルトーが――といってもこの前世紀の大ピアニストについては知ることは少ないのですが――、ルソーの歌曲集を持っており、その「慰め」を共有していたということは、とても感慨深いことです。)
この曲集の抜粋集(11曲収録)が日本で発行されたことがあります。この曲集の書誌的記録は今不明なのですが(*)、そのコピーをI君のおかげで持っているのです。
この中での究めつけは、やはりルソーの白鳥の歌ともなった「柳の歌」(「オセロ」でデスデモーナが歌うシェークスピアのロマンス)だと思うのですが、今日久しぶりにこの曲集を見ていて、気に入った曲があります。
“ラ・ブリュエールの詩(paroles)による”というタイトルが付された小品(解説では「私はほんとにやさしく愛していたのに」)で、3/8拍子の愛らしいアンダンティーノの曲です。 残念ながらフランス語の歌詞は、コピーの状態が悪くて文字が読み取れないのですが、明日はこの曲を覚えようと思って、今、眠りにつきます・・・。
*〔追記〕
ジャン=ジャック・ルソー/海老沢敏解説『わが生涯の悲惨の慰め(抄)』(音楽之友社/1978)。没後200年を記念して発行されたもののようです。
〔注1〕
http://www.tamurashoten.com/catalogue/mozart030330/mozart.htm
このページには、「ルソー作詞作曲 わが生涯の悲惨の慰め ロマンス歌曲と二重唱曲集 初版 1781年刊。バンゼック画刻銅版タイトル頁、リショム刻楽譜199頁、薄青色紙摺り。フランス語テキスト。365x260mm、厚紙表紙当時装幀、アルフレッド・コルトー旧蔵書、蔵書票貼付。」と記されています。
by kaguragawa | 2011-03-21 00:41 | Trackback | Comments(0)