『乳のごとき故郷』と『寡黙なる巨人』
2010年 04月 29日
丸っこく小さな山形の“民田なす”、これを扉に描いた藤沢さんの本、。一気に読んでしまうのがもったいなくて、途中で本を閉じました。藤沢さんの随筆はほとんど文庫で読んでいるのでこの本に収録されているふるさとものも一度は読んだはずなのですが、どの随筆も初読のような新鮮さで読みました。続きは、五月の風に吹かれながら藤沢さんの庄内の山野を感じてゆっくり読みたいと思います。
ずっと気になっていた多田さんの『寡黙なる巨人』。
この本を手にとる前に、多田さんが亡くなってしまわれました。脳梗塞後の右半身不随、嚥下障害、構音障害。壮絶な生との闘いと対話、リハビリテーション医学構築への提言・・・。引き込まれながらも身を固くして読み進めています。
午後、T先生訪問。谷川士清――江戸時代中期の国文学者という要約でいいのでしょうか。本居宣長の同時代・同国人――の“勾玉考”の試訳をいただく。勉励せよ!とのメッセージ。
大型連休の初日とのことだが、風は清々しくも冷たい。課題の原稿も仕上げなければ・・・・。
〔追記〕
“すがすがしい→→清々しい”と漢字変換して、そうだった、「谷川士清」の名は〔ことすが〕と読むのだったと思い出しました。
〔追記2〕
きょう(4/29)、藤沢周平さんのふるさと山形県鶴岡市に「藤沢周平記念館」がオープンしたんですね。そう言えば本の帯に「藤沢周平記念館開館記念出版」と記してありました。
by kaguragawa | 2010-04-29 22:08 | Trackback | Comments(0)