「真珠湾」翌日の『たき火』   

 今年の冬はnet友の“やいっちさん”に多いに感謝である。やいっちさんのブログには日々の話題に身近な花がちりばめられていていつも楽しみに拝見しているのですが、そこにここ数年ほとんど意識してこなかった“サザンカの花”がふっと現われたのである。

 そのときコメントに次のように書かせていただきました。
 “やいっちさんに花便りをいただくと、身近に咲くその花が次々と目にはいってくるようになります。
サザンカも、やいっちさんのブログで「あっ、サザンカが咲いてるんだ」と知ったとたんに、翌朝いたるところでサザンカの花に出逢いました。なんと駅までの通勤路にもサザンカがたくさん咲いていました。きのうまでは気がつかなかったのに・・・。”

 多くの方――ただし、年配者に限る?――がそうだと思うのですが、サザンカがどんな花木か知らないうちに「さざんか」の名前は覚えてしまっているのではないでしょうか。そう、「♪さざんか、さざんか、咲いた道」の歌詞によって、さざんかの花は親しいものになっているのではないでしょうか。

 実はこの歌には、いくつかのエピソードがあります。雑学としてだけではなく覚えておきたいのが、この歌がNHKのラジオで初めて世の中に流れたのが、1941(昭16)年12月9日だということです。真珠湾への攻撃によって明確な端緒を開いたアジア・太平洋戦争の翌日に、当初の予定通りこの曲は放送されたのですが、3日目の12月11日――68年前の今日――には軍から圧力で放送にストップがかけられます。ものの本によれば「たき火は敵機の攻撃目標になる」とかがその理由だったとか。それが軍当局の直接の有無を言わさぬ談判によったものだったのか、内務省の筋からの婉曲なものだったのか、その真の理由はなんだったのか<ぜひ>知りたいところです。が、事実としてそれ以後戦後の1949年に再びNHKの番組でとりあげられるまでこの曲は消えてしまったのです。

 ところで、大人になってサザンカの花を知りこの曲がいっそう鮮明にこころに響いてくるようになったのですが、小学校でこの曲を習い覚えた頃は、“しもやけ、おててが もう、かゆい”の部分が妙に身につまされた記憶が私にはあるのですが、年配の皆さんどうでしょうか。平成のこどもたちにとっては「しもやけ」はもう死語なのでしょうが。

 〔追記〕この曲の歌詞の初出は「NHK子供テキスト」(昭和16年9月号)の「今月の歌」だという記述を見つけましたが、そうだとしたらぜひそのテキストを見たいものだと思います。現在の曲集にもタイトルもふくめほとんど全歌詞が平仮名書きで掲載されているのですが、曲中の「たきび」だけ「たき火」となっているテキストもあるのです。
 作詞の“巽 聖歌”さんのキリスト者としての生についてもちょっとメモを残したいのですが、いずれ・・・。岩手の詩人は啄木や賢治さんだけではないのです。
[PR]

by kaguragawa | 2009-12-11 01:13 | メモ ひとこと | Trackback(1) | Comments(2)

トラックバックURL : http://kaguragawa.exblog.jp/tb/11753644
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 壺中山紫庵 at 2009-12-11 21:21
タイトル : たきび…山茶花
 過日、営業中ではあったが、暇の徒然にラジオから聞こえて来る話に耳を傾けていたら... more
Commented by kaguragawa at 2009-12-11 21:32
なんと!、やいっちさんが、トラックバックしていただいたまさにその時間に、私の方でやいっちさんのブログに、コメントを書いていました。
巽聖歌について、以前に書いておられたのですね。そう言えば拝見した記憶があります。私の方でも折をみて、聖歌について書きたいと思っています。この曲が放送禁止になった裏に、キリスト者として聖歌の存在があったのではないかと・・・と愚考しているのです。
Commented by やいっち at 2009-12-12 14:41 x
かぐらがわさん

TBを先行させて、失礼しました。
拙ブログを採り上げていただき、恐縮です。
小生の記事では、サラッとしか触れていないので、聖歌のことも含め、またいろいろ教えてください。

<< 水車よ回れ 《麻が刈られうか半土用に》 >>